全国に存在するB級グルメ…長野県にももちろんあります!
あなたは『ローメン』なる食べ物をご存知ですか?
とってもおいしいんですよ!…と私は常々思っているのですが、周りのみんながすべて同意してくれるわけではなさそうで…。
中には「まずい」なんて評価を下す人も…決してそんなことはない!と私は孤軍奮闘(?)しているのですが…。
旨いか!というとローメンを食べなれた地元住民でも様々な意見があります。
しかしながら人気店では開店前から長蛇の列で、平日でもランチタイムとなればあっという間に店内は満席となりその人気振りが伺えます。
最近では通販もあり、一度食べたら忘れられない人いるのが分かります。
ここでは、長野県伊那名物のローメンがまずいという声の真相や、おすすめの店の場所はどこなのか、
ローメンの味や評判、おみやげ通販といった、いろいろ顔を持つローメンの魅力と食べ方を紹介したいと思います。
ローメンは長野県伊那市の名物料理!
長野県は『北信、東信、中信、南信』に分けられ、気候・文化共に異なっています。
今回のローメンは、南信の都市・伊那市のローカルフードです。
南信の伊那名物と言えばローメンと言えるほど、今では地元で定着しています。
しかしB級グルメの大会には時々出るものの、長野県外者はローメンを知らない人が少なくはありません。
ラーメンでもない、焼きそばでもないローメンは、羊肉と野菜をいため蒸した麺にからめ好みの調味料で味付けをします。
ローメンは、1955年に伊那市の中華料理店・萬里(ばんり)のご主人・伊藤和弌氏が、地元製麺業者と協力して創作した料理です。
当時は冷蔵庫の普及がされているところが少なく、仕入れた生麺の保存が翌日までできなく試行錯誤した結果、麺を蒸すことにより日持ちを可能にさせました。
現在では主食としても食べられているローメンですが、当時の中華料理店・萬里では”酒のつまみ”として人気を呼んでいたのです。
ローメンの肉はもともと羊肉(マトン)なのですが、当時の伊那市近辺では羊(マトン)が主に食べられていて、塩漬けをして日持ちをさせていました。
野菜は伊那市周辺で多く栽培されていたキャベツを使用し、肉、麺とからませ、更に蒸しあげてローメンは出来上がります。
ソウルフードとして親しまれてきたローメンは、時代と共にバリエーションに飛んだ姿をみせ、「スープ式のローメン」と「焼きそば風のローメン」が出来上がり現在に至りました。
スープ式も焼きそば式も、好みによって、ソース、ごま油、ニンニクなどを入れて食べるのもローメンの特徴の一つです。
ローメンをメニューとして挙げる店は現在では100店舗近くにのぼり、B-1グランプリ出場をきっかけに出来た伊那ローメンズクラブ加盟店は28店舗になります。
麺を蒸しあげることから、6月4日(むし=蒸し)をローメンの日と地元ではしており、この日だけは加盟店で400円で食べることが出来ます。
ポイント
・ローメンは「萬里」のご主人・伊藤和弌氏が、1955年に地元製麺業者と協力して創作した
・肉はもともとマトン(羊肉)を使用。現在は豚肉、牛肉もある
・スープのあるローメンとないローメンがある
・6月4日はローメンの日で、伊那ローメンズクラブ加盟店では400円でローメンが食べられる
ローメンのおすすめの店の味や評判は?
ローメンは美味しいの!と聞かれると、ちょっと困ってしまう人は少なからずいると思います。
たまに「焼きそばの出来損ないだよ」そんな言葉も耳します。
しかし、開店前に行列が出来るお店、飲んだ後の締めに行くお店、ローメンだけどお洒落な雰囲気を醸し出すお店と必ずしもそうではないことが分かります。
ここでは、伊那市内の人気の3店舗を紹介したいと思います。
うしお
JR飯田線・伊那市駅から徒歩1分。平日でもランチタイム前から行列が出来る超人気店です。
店内はレトロ風な昭和の雰囲気のいい雰囲気があり、最近では見かけない4本足の丸い椅子に腰かけローメンをほおばります。
決して広いとは言えない店内ですので、混雑時は肩をぶつからせながらいただきます。
うしおのローメンは焼きそば風のスープなしです。
ごま油、七味、ソースなどをかけて皆好みの味に仕上げていきますが、何もつけずに食べても美味しいです。
うしおのローメンはランチタイムでは主食になり、夕方からは酒のつまみとなる事が多いです。
4,5人のグループ客は超大盛の上の、地元信州プロレスラーのグレート無茶とコラボして作った、無茶盛り(5人分)などを注文して小皿に取り分けてつまみにする光景がよくみられます。
萬里(ばんり)
伊那市駅から少し歩き、国道361号線と国道153号線、ローメン発祥の店です。
決して綺麗というわけでもありませんが、店内は歴史を感じさせ期待を抱かせてくれます。
しかし始めて食べる人は、ちょっと驚くと思います。
一口食べて、「あれ、味がない。スープもあるけどあまり味がしない!」と、
こちらのローメンは、上級者向けとも言えます。
なぜなら、自分好みで味を付けていかなくては美味しくいただく事ができないのです。
慣れた人ならいいのですが、初めての人は戸惑うことが多いです。
シャトレ
まるで喫茶店のようなお洒落な外観のシャトレです。
こちらのローメンは、ソース系とスープ系が選択できます。
ローメンの中に入る肉も、羊、猪、牛と選択します。
うしおや、萬里と違い外観から物語れるように、こちらのローメンは主食メインでつまみとしてはあまり食べられることは少ないです。
ローメン初心者には、難易度も低くてオススメのお店です。
ローメンはお土産や通販もある!
伊那名物のローメンは市内のスーパーではお土産用、自宅用に料理セットが売っています。
また伊那市の「みはらしファーム」や中央道のサービスエリアでもお土産用が売られています。
今では遠方の方用に、ネット通販で手に入れることも出来ます。
自分で作るのも簡単で、豚バラ肉とキャベツを大きめに切り炒め、しんなりしてきたら、お湯を加えて煮立てる。
粉末スープなどを入れ、混ざりあったら麺を入れれば完成です。
私はいつもフライパンか雪平鍋で作っています。
もう一度食べたいか?と聞かれると疑問符が付く人もいるローメンですが、私は大好きです!
しかし伊那市ではソウルフードとして育ち、様々な姿を持ち人気を得ています。
伊那市民に支えられてきた理由の一つに、伊那は人口の割合に対し飲み屋さんが日本有数の多さを誇り、酒のつまみとして自分の好みの味に仕上げられるローメンがうまくマッチしてきたのだと思います。
これからも、たくさんの変化の可能性を秘めるローメンです。